子宮全摘のガチ話はちっとも面白くないので、入院中の面白かった話を。
私が入院した部屋は二人部屋で、もう一人手術の女性がいた。
その女性は円錐切除で、切除したものを検査後、また全摘になるかも知れないという、いわゆる初めから全摘を選ばなかった人である。
(仮に)Tさんは、声も可愛らしく素直そうな若い女性で、でもカーテン越しに聞こえてくる話では、子供が4人もいるそう。
Tさんとは先に彼女が退院するまで移動した病室も含め一緒だったので、色々な経験を一緒にしたのだった。
何しろ、Tさんは入院中、色々不幸な目に合っていた。
一つ目は、手術前の点滴の管入れ(注射)が上手くいっておらず、お陰で、術後の痛み止めがちっとも効かない状態で、腕がぱんぱんに腫れあがっていた!!
それから、私の次の手術だったのだが、麻酔の送管が入ったまま目が覚めてしまって、Tさん!と声を掛けられても答えられなかったという。しかもその後、口の中は口内炎だらけになってしまったらしい。
そして、私と同じように、術後のおしっこが中々出なかったので、何度もトイレに行ったのだが、術後の病室というのが、仮の部屋で、トイレは外にある共同トイレだった。
私達の隣の病室には、何人かのおばあちゃんがいて、おばあちゃんであるが故に、そりゃあ頻繁にトイレに行く。
術後の頻繁なトイレ地獄に陥っていた我々にとっては、おばあちゃんと、トイレの取り合い合戦になっていた。
しかもおばあちゃんの中にはトイレに鍵を掛けない人もいて、私は、直ぐに「あ、すみませんでした!!」と謝りドアを閉めて待つが、Tさんは、なんとびっくりして悲鳴を上げてしまったのだ!
そして、おばあちゃんには何故か逆切れされ、看護師さんは駆けつけるわで大変な騒ぎになったらしい。後で聞いた話だが・・
それから、Tさんは私より背が高いのだが、パジャマのサイズが小さかった。私は担当の看護師さんの配慮で、Lサイズにしてもらっていたのだが、彼女は後々までMサイズだったので、相当小さかったと思う。
あと、術後の食事は魚と肉が選べた。
手術前日にTさんはハッキリと肉にします!と言うのが聞こえて来たのだが、来たのは魚と肉が交互だったという。
看護師さんに恵まれなかったのか、それともTさんの素直すぎる性格からなのか、色々と辛い目に合ってきたTさんだったが、術後の回復もままならないまま、退院していった。
二度目の引っ越し先の病室では、4人部屋だったが、他の二人が、切迫早産と悪阻であまりにも具合が悪そうだったので、二人でそのような話をすることが出来なかったので、ラインを交換した。
その後、家に帰って、ちゃんと生活出来ているだろうか?4人の子供の世話をしながら・・と心配になるのだが、入院生活がとても楽しかったので、Tさんに感謝したい。
Tさんが退院してから、三度目の病室引っ越しをさせられ、私も退院したのだった。
そもそも病室の引っ越しが多すぎる病院だと文句を言いたかったのは言うまでもない。